性格の不一致を理由とした離婚の進め方|相手が同意しない場合の対処法も解説
[掲載日]2026/03/21 1 -
この記事では、日本で最も多い離婚理由「性格の不一致」について、法律上の扱い・離婚を成立させる方法・有利に進めるポイントをわかりやすく解説します。
「性格の不一致」は離婚理由になる?
性格の不一致は、日本の離婚理由の中で約50%以上を占める最も多い理由です。しかし、法律上は少し注意が必要です。
⚖️ 民法の定める法定離婚事由(民法770条)
- 配偶者に不貞行為があったとき
- 配偶者から悪意の遺棄をされたとき
- 配偶者の生死が3年以上不明なとき
- 配偶者が強度の精神病にかかり回復の見込みがないとき
- その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき
「性格の不一致」は5番目の「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当する可能性があります。ただし、裁判で認められるには婚姻関係が破綻していることを示す必要があります。
相手が同意しない場合の離婚方法
性格の不一致だけでは、相手が「離婚したくない」と言えば協議離婚は成立しません。その場合の選択肢を確認しましょう。
協議離婚(話し合い)
双方が合意すれば理由を問わず離婚できます。最もスムーズな方法です。相手を説得するか、離婚条件を相手にとって有利にすることで合意を引き出せる場合があります。
離婚調停
家庭裁判所の調停委員が間に入り話し合いを進めます。ただし相手が頑なに拒否すれば調停も不成立になります。
離婚裁判(訴訟)
「婚姻を継続し難い重大な事由」として婚姻関係の破綻を裁判所に認めてもらう方法です。長期別居(目安5年以上)の実績があると認められやすくなります。
裁判で離婚を認めてもらうために必要なこと
性格の不一致だけで裁判離婚が認められるのは難しい場合もあります。以下の事情が重なるほど、「婚姻を継続し難い事由」として認められやすくなります。
| 有利になる事情 | 具体的な内容 |
|---|---|
| 長期の別居 | 3〜5年以上の別居は婚姻関係の破綻として認められやすい |
| 夫婦間の交流がない | 会話がない・同居でも別室・関係が形骸化している |
| 繰り返す口論・暴言 | 日常的な暴言やハラスメントの記録(日記・録音など) |
| 生活費の分断 | 家計が完全に分離されている状態 |
| 子どもへの影響 | 夫婦仲の悪さが子どもの心身に影響している |
性格の不一致で離婚を有利に進める5つのポイント
- 別居を先に開始する:別居期間が長いほど「婚姻の破綻」の証拠になる
- 記録を残す:喧嘩・暴言・無視などを日記や録音で記録しておく
- 生活費(婚姻費用)を請求する:別居後すぐに請求し、生活を安定させる
- 離婚条件を具体的に提示する:相手が受け入れやすい条件を示して合意を促す
- 弁護士に交渉を任せる:感情的になりがちな交渉を冷静に進めてもらえる
性格の不一致では慰謝料は請求できる?
性格の不一致だけでは、原則として慰謝料の請求は難しいです。慰謝料が認められるのは、相手に法的な責任(不貞行為・DV・モラハラなど)がある場合です。
💡 慰謝料を請求できる可能性がある場合
- 性格の不一致の裏にモラハラ・暴言・無視などが伴っている
- 相手から生活費を渡さないなど悪意の遺棄に該当する行為がある
- 性格の不一致に加えて不貞行為があった
日記・録音・SNSのメッセージなどで記録を残しておくことが重要です。
よくある質問(Q&A)
Q. 性格の不一致だけで調停を申し立てられますか?
A. 申し立ては可能です。調停は「離婚理由」ではなく「話し合いの場」なので、どんな理由でも申し立てられます。相手が頑なに拒否しても調停不成立となるだけで、調停自体を妨げることはできません。
Q. 相手が「離婚しない」と言い張る場合、どうすればいいですか?
A. まず別居を開始することが有効です。別居期間を積み重ねることで「婚姻関係の破綻」を証明しやすくなります。また、弁護士を通じた交渉で相手が離婚に応じるケースも多くあります。
Q. 自分が「有責配偶者」でも性格の不一致を理由に離婚できますか?
A. 不貞行為などで自分が有責配偶者の場合、裁判での離婚請求は非常に難しくなります。ただし、長期の別居(5〜10年以上)や相手の同意があれば認められる場合もあります。
📌 まとめ
性格の不一致は離婚理由として有効ですが、相手が同意しない場合は戦略的に進めることが重要です。
- 双方合意があれば性格の不一致でも協議離婚はいつでも可能
- 相手が拒否する場合は調停→裁判へ。長期別居が大きな武器になる
- 性格の不一致だけでは慰謝料は難しい。モラハラ等の記録を残そう
- 別居と同時に婚姻費用の請求を忘れずに
- 交渉が難しい場合は弁護士への依頼が最善の選択

