物価高で離婚を諦める前に|国の支援制度7つ【2026年最新版】
[掲載日]2026/07/25 3 -
「離婚したい気持ちはあるけれど、物価高のこのご時世に、一人で子どもを育てていけるのか不安で踏み切れない」——食料品も光熱費も値上がりが続く今、経済的な不安から離婚をためらう人は少なくありません。しかし、ひとり親世帯を支える公的な支援制度は数多く用意されています。本記事では、離婚後の生活を支える国の支援制度7つを2026年最新版として解説します。
「お金が不安だから離婚できない」の前に知ってほしいこと
離婚後の生活費を、自分の収入だけで賄おうと考えると、確かに不安は大きくなります。しかし実際には、児童扶養手当をはじめとする各種手当や助成、就労や住まいへの支援を組み合わせることで、生活の土台を整えられる場合が多くあります。
大切なのは、制度を「知っている」だけでなく「申請する」ことです。多くの支援は自分で申請しなければ受け取れません。まずはどんな制度があるかを把握しておきましょう。
以下では、離婚後の生活を支える代表的な7つの制度を順に取り上げます。手当・医療費の助成・住まい・仕事・養育費・資金の貸付と、生活のさまざまな場面をカバーしています。まずは全体像を一覧で押さえておきましょう。
- 児童扶養手当(ひとり親世帯への中心的な手当)
- 児童手当(子どもを養育する家庭への手当)
- ひとり親家庭等医療費助成(親子の医療費の自己負担を軽減)
- 住宅にかかわる支援(公営住宅・住居確保給付金など)
- 就労支援(資格取得の給付金・養成機関での生活支援)
- 養育費の確保に関する支援(公正証書作成費や保証料の補助)
- 生活福祉資金貸付制度(低利・無利子の資金貸付)
気になる制度は、お住まいの自治体の最新情報とあわせて確認してください。
支援制度1:児童扶養手当
ひとり親世帯の生活を支える中心的な手当です。18歳に達する日以後の最初の3月31日まで(一定の障害がある場合は20歳未満まで)の子どもを養育するひとり親などが対象です。
概要と申請先
支給額は所得に応じて決まり、全部支給と一部支給の区分があります。子どもの人数が増えると加算される仕組みです。所得制限があるため、収入によっては支給対象外となる場合もあります。
申請先は、お住まいの市区町村の役所(子育て支援や福祉の担当窓口)です。離婚届を出した後、戸籍やひとり親であることが確認できる書類を持参して手続きします。
支援制度2:児童手当
ひとり親に限らず、子どもを養育する家庭に広く支給される手当です。離婚後は、子どもを実際に養育している側が受給者になります。
概要と申請先
中学校卒業まで(制度改正の動向により対象範囲は拡充の流れにあります)の子どもが対象で、年齢や人数に応じた額が支給されます。離婚で受給者を元配偶者から自分に変更する手続きが必要になる点に注意が必要です。
申請先は市区町村の窓口です。受給者の変更手続きを忘れると、元配偶者に支給され続けてしまうことがあるため、離婚後は早めに切り替えましょう。児童扶養手当とあわせて手続きできる場合も多いので、窓口で一度にまとめて相談すると効率的です。
支援制度3:ひとり親家庭等医療費助成
ひとり親世帯の親と子の医療費の自己負担分を、自治体が助成する制度です。子どもの急な発熱やケガが続く子育て期に、医療費の負担を抑えられます。
概要と申請先
助成の範囲や所得制限は自治体ごとに異なります。医療機関にかかった際の自己負担分が軽減・無料化されるのが一般的です。
申請先は市区町村の窓口で、医療証の交付を受けて利用します。自治体によって名称や内容に差があるため、お住まいの地域の制度を確認してください。子どもの医療費については、ひとり親向けとは別に、自治体独自の子ども医療費助成が用意されていることもあります。両方を確認しておくと安心です。
支援制度4:住宅にかかわる支援
離婚で住まいを変える場合、家賃は生活費の中でも大きな割合を占めます。住まいに関する公的支援を活用すると、負担を抑えやすくなります。
概要と申請先
収入が一定以下の世帯が優先的に入居できる公営住宅は、家賃が比較的低く設定されています。ひとり親世帯を優先枠の対象とする自治体もあります。
また、離職などで家賃の支払いが困難になった場合に、一定期間家賃相当額を支給する住居確保給付金という制度もあります。申請先は公営住宅なら自治体の住宅担当窓口、住居確保給付金は各地の自立相談支援機関です。
支援制度5:就労支援
離婚後の生活の安定には、収入を増やすことも欠かせません。ひとり親が安定した仕事に就けるよう、国や自治体が就労や資格取得を後押しする制度があります。
概要と申請先
資格取得のための講座受講費の一部を支給する給付金や、看護師・保育士などの資格取得を目指して養成機関で学ぶ間の生活費を支援する給付金があります。就職に有利な資格を、経済的な負担を抑えながら目指せます。
申請先は市区町村のひとり親支援の担当窓口です。マザーズハローワークなど、子育てと両立しやすい就労を支援する窓口も活用できます。給付金には事前の申請や対象講座の指定など条件があるため、受講を始める前に窓口で確認しておくことが重要です。
支援制度6:養育費の確保に関する支援
離婚後の生活設計で、養育費は重要な収入源です。約束した養育費が支払われないと、生活が一気に苦しくなります。近年、養育費の確保を後押しする支援が広がっています。
概要と申請先
養育費の取り決めを公正証書にする際の作成費用を補助したり、養育費保証サービスの保証料を補助したりする自治体が増えています。取り決めを書面で残し、支払いが滞ったときに回収しやすくしておくことが要点です。
申請先はお住まいの市区町村の窓口です。制度の有無や内容は自治体によって異なるため、離婚前後に確認しておくと安心です。なお、養育費の取り決めは口約束ではなく、金額・支払日・支払い方法を書面に残すことが基本です。公正証書にしておけば、支払いが滞ったときの手続きが進めやすくなります。
支援制度7:生活福祉資金貸付制度
収入が少なく、当面の生活費や転居費用に困ったときに、低利または無利子で資金を借りられる制度です。手当や助成だけでは足りない一時的な出費に対応できます。
概要と申請先
生活の立て直しに必要な資金、転居や住宅の費用、子どもの就学に必要な資金など、用途に応じた区分があります。返済を前提とした貸付ですが、無利子・低利で利用できるのが特徴です。
申請先は、お住まいの地域の社会福祉協議会です。返済計画も含めて相談に乗ってもらえるため、まずは窓口で状況を伝えてみましょう。
制度を使いこなすための3つのポイント
1. 離婚前から情報を集めておく
どの制度が使えそうか、離婚を決める前に把握しておくと、生活の見通しが立てやすくなります。見通しが立てば、不安だけで判断を先延ばしにせずに済みます。
2. 申請は自分から動く
多くの支援は申請主義です。役所が自動で手続きしてくれるわけではありません。離婚後は手当の受給者変更を含め、必要な申請を早めに済ませましょう。
3. 自治体ごとの上乗せ支援を確認する
国の制度に加えて、自治体が独自に行う上乗せの手当や助成があります。お住まいの市区町村の窓口で、利用できる制度を一度まとめて確認するのがおすすめです。
生活の不安と、離婚の決断を分けて考える
経済的な不安は、離婚をためらわせる大きな要因です。しかし、使える制度を整理すれば、漠然とした不安はかなり具体的な数字に置き換えられます。
その上で、配偶者の不貞や財産の問題が背景にある場合は、慰謝料や財産分与といった離婚条件も生活設計の重要な柱になります。受け取れるものを正当に受け取ることが、離婚後の暮らしを支えます。
とりわけ不貞が原因の離婚では、慰謝料の有無が生活設計を大きく左右します。不貞の慰謝料は150万円から300万円程度が一つの目安ですが、金額は証拠の強さによって変わります。公的支援で土台を固めつつ、受け取るべき条件はきちんと交渉する——その両輪で考えることが、離婚後の安定につながります。
まとめ:制度を知れば、選択肢は広がる
物価高のなかでも、ひとり親世帯を支える公的な支援は確かに存在します。手当・助成・就労支援・資金貸付を組み合わせれば、離婚後の生活の土台は整えられます。情報を集め、自分から申請することが第一歩です。離婚ポータルでは、離婚後の生活設計に役立つ情報の発信とあわせて、必要時の調査に対応した探偵事務所を地域別に検索できます。
執筆
離婚ポータル事務局
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