離婚届の書き方と提出方法【記入例・証人・提出先まとめ】
[更新日]2026/04/27 39 -
離婚の最終ステップである「離婚届」。協議離婚であれば、夫婦の合意と離婚届1枚で法的な離婚が成立します。しかし用紙の記入欄は意外と多く、親権者欄を空欄のまま提出すると受理されない、証人2名の条件を満たしていなかった、本籍地以外で出すのに戸籍謄本を忘れた、などのトラブルが後を絶ちません。本記事では、離婚届の各項目の記入例から、証人の条件、提出先と必要書類、不受理申出制度、外国籍配偶者との離婚の特殊事情まで、提出当日に迷わないための実務知識を網羅的に整理します。書き損じが不安な方も、これを読めば手順がクリアになります。
離婚届の入手と基本構造
離婚届の用紙は、全国どこの市区町村役場でも無料で入手できます。本籍地と異なる役場でも問題なく取得でき、24時間提出可能な役場も多いため、夜間窓口を利用する方も少なくありません。様式は全国共通ですが、自治体によってはオリジナルデザインの用紙も用意されています。
記入時の基本ルール
記入は黒のボールペンまたは万年筆で、消せるペンや鉛筆は不可です。誤字は二重線で訂正し、訂正印を押すか余白に「○字訂正」と記入します。修正テープや修正液で消すと無効扱いになるため注意してください。書き損じが不安な方は、用紙を2枚もらっておくと安心です。
親権者欄の重要性
未成年の子がいる夫婦の場合、親権者欄は必ず記入が必要です。空欄では絶対に受理されません。父母どちらが親権者になるかを子ごとに記入し、共同親権を希望してもこの段階では記入できないため、必ず一方を選ぶ必要があります(2026年現在、改正法施行前の取扱い)。離婚後の人生に大きく影響する欄なので、勢いで決めず冷静に協議してください。
各項目の記入例(協議離婚の場合)
届書は左右に分かれており、左側が夫、右側が妻の欄になっています(または逆)。氏名・生年月日・住所・本籍・父母の氏名と続柄・離婚の種別・婚姻前の氏に戻る人の本籍・未成年の子の氏名・同居の期間・別居前の住所・別居前の世帯のおもな仕事・夫妻の職業(国勢調査時のみ)・届出人署名・証人欄の順に並びます。
| 項目 | 記入のポイント |
|---|---|
| 氏名 | 戸籍に記載された通りの旧字体で記入 |
| 本籍 | 番地・番号まで正確に。戸籍謄本で確認 |
| 離婚の種別 | 協議離婚にチェック |
| 婚姻前の氏に戻る人 | 復氏する側のみチェック。新戸籍を作るか元の戸籍に戻るかも選択 |
| 未成年の子の氏名 | 親権者が父か母かを子ごとに記入 |
証人2名の条件
協議離婚には成人の証人2名の署名が必要です。条件は「成年であること」のみで、家族・友人・職場の同僚など誰でも構いません。ただし夫婦双方を知っていることが望ましく、現実には親や兄弟姉妹に頼むケースが多いです。証人が遠方にいる場合は、用紙を郵送して署名してもらう方法でも問題ありません。
ポイント: 証人が見つからない場合、行政書士や弁護士に有料で依頼することも可能です(1名あたり5,000〜10,000円程度)。離婚事実を周囲に知られたくない方は活用を検討してください。
提出方法と必要書類
提出先は、(1)夫婦の本籍地、(2)夫または妻の所在地(住所地)、(3)一時滞在地、のいずれかの市区町村役場です。本籍地の役場へ提出する場合は届書1通で足りますが、本籍地以外の役場で出す場合は「戸籍謄本(全部事項証明書)1通」を添付する必要があります。
本人確認書類と窓口対応
提出時は運転免許証・マイナンバーカード等の本人確認書類が必要です。本人確認ができない場合でも受理はされますが、後日「届出受理通知」が郵送で届く取扱いになります。これは無断提出を防ぐための制度です。届書持参者は1名で構いません。
不受理申出制度
勝手に離婚届を出されそうな場合は「離婚届不受理申出」を本籍地または住所地の役場に提出すれば、本人が窓口に来ない限り届が受理されなくなります。手数料は無料、有効期限はなく、撤回するまで効力が続きます。離婚を切り出す前後の不安な時期には、ぜひ活用したい制度です。
外国籍配偶者との場合
配偶者が外国籍の場合、日本の方式(協議離婚)が認められるかは相手国の法律により異なります。相手国が協議離婚を認めない場合は、調停や裁判による離婚が必要です。届出には相手のパスポートのコピーや国籍証明書、翻訳文などが追加で求められます。事前に役場の戸籍係や入管に相談しておくと安心です。
提出後に必要な手続き一覧
離婚届を出して終わりではありません。戸籍が反映された後、各種名義変更や公的手続きが続きます。手続きを後回しにすると保険証が使えない、年金分割の期限を逃すなどの不利益が発生するため、リスト化して順に処理しましょう。
名義変更と住所変更
運転免許証・マイナンバーカード・銀行口座・クレジットカード・携帯電話・各種保険・公共料金・勤務先の社会保険など、姓と住所が変わる場合は順次変更が必要です。離婚後の戸籍謄本(または抄本)が反映されるまで1〜2週間程度かかるため、優先度の高いものから着手してください。
年金分割の請求期限
年金分割は離婚成立から2年以内に年金事務所で手続きしないと権利が消滅します。3号分割(専業主婦/夫期間が対象)と合意分割があり、請求書類と離婚を証明する戸籍謄本などが必要です。期限を逃すと取り戻せないため、必ずカレンダーに登録しておきましょう。
健康保険の切り替え
配偶者の扶養に入っていた場合は、離婚後すぐに国民健康保険または自身の勤務先の社会保険への切替が必要です。切替が遅れると医療費が一旦全額自己負担となり、後日還付請求の手間が発生します。離婚届と同日に役所で手続きを済ませるのがおすすめです。
子の戸籍と苗字の手続き
親権者を母にしただけでは、子は元夫の戸籍に残ったままで、苗字も父の姓のままです。母の旧姓に揃える場合は、家庭裁判所に「子の氏の変更許可」を申し立て、許可審判が出たら役所で入籍届を提出する流れになります。書類が揃っていれば申立から1〜2週間で許可されることが多く、費用は子1人あたり収入印紙800円と切手代程度です。
パスポート・運転免許証の更新
姓が変わった場合は、運転免許証は警察署または運転免許センターで、パスポートはパスポートセンターで記載事項変更の手続きを行います。海外旅行を控えている場合はパスポートの変更を最優先にしてください。マイナンバーカードや健康保険証も忘れがちな項目なので、変更すべき書類リストを離婚届提出前に作っておくと漏れが防げます。
よくある質問(FAQ)
Q. 離婚届は土日祝日でも出せますか?
A. はい、ほとんどの市区町村役場には24時間対応の宿日直窓口や時間外受付があり、土日祝・夜間でも提出できます。ただし当日の受理処理は翌開庁日に行われるため、戸籍への反映は数日後になります。記念日に提出したい方は事前に窓口時間を確認しましょう。
Q. 親権者を後から変更できますか?
A. 一度決めた親権者を変更するには、家庭裁判所で「親権者変更調停・審判」を申し立てる必要があり、当事者間の合意だけでは変更できません。変更には子の利益に資する明確な理由が求められるため、初回の決定は慎重に行ってください。
Q. 旧姓に戻すか新姓を続けるか迷っています
A. 離婚から3ヶ月以内に「婚氏続称届」を提出すれば、結婚時の姓をそのまま使い続けられます。期限を過ぎると家庭裁判所の許可が必要になるため、迷う場合は一度続称届を出しておき、後から旧姓に戻す方が選択肢が広がります。
Q. 離婚届を勝手に出されたらどうなりますか?
A. 不受理申出を出していなければ受理されてしまいますが、合意がない離婚届は無効です。家庭裁判所で「協議離婚無効確認調停」を申し立てれば取り消せます。ただし時間と労力がかかるため、別居中など不安な時期は不受理申出を必ず出しておきましょう。
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離婚届は夫婦が合意すれば役所に提出するだけで離婚が成立します。しかし「書き方がわからない」「証人は誰に頼めばいい?」など疑問も多いもの。この記事では離婚届の記入方法から提出の注意点まで、丁寧に解説します。
📄 この記事の目次
📄 離婚届とは?どこでもらえる?
離婚届は、協議離婚(話し合いで合意した離婚)の手続きに使う書類です。家庭裁判所は不要で、市区町村の窓口に提出するだけで離婚が成立します。
離婚届の入手方法
①市区町村の役所窓口で無料配布
②法務省・各市区町村のHPからダウンロード印刷
③コンビニのマルチコピー機(一部自治体対応)
✏️ 離婚届の書き方・記入例(完全版)
氏名・住所欄
戸籍の記載通りに記入します。住民票の住所ではなく戸籍の本籍地を確認してから書きましょう。丁目・番地まで正確に。
婚姻前の氏に戻る者の本籍
婚姻により苗字を変えた側(多くは妻)が、離婚後に旧姓に戻るか、婚氏続称するかを選びます。婚氏続称(結婚中の姓を引き続き使う)希望の場合は、離婚後3か月以内に「離婚の際に称していた氏を称する届」を提出します。
離婚の種別
子の氏名・親権者欄
未成年の子がいる場合は必ず親権者を記入します。未記入では受理されません。親権者と親権を持たない側の監護・面会交流については、別途協議書を作成することを強く推奨します。
👥 証人の選び方と注意点
協議離婚の届け出には成人の証人2名の署名・押印が必要です(2024年4月以降、押印は任意)。
証人の条件
・成人(18歳以上)であれば誰でも可
・親・兄弟・友人・同僚でもOK
・弁護士や行政書士に依頼することも可能(有料)
・証人は実印でなく認印で可(2024年4月~押印不要)
⚠️ 証人を頼める人がいない場合は「離婚証人代行サービス」(5,000~15,000円程度)を利用する方法があります。ただし信頼できる業者かどうか確認が必要です。
🏛️ 提出先・提出時間・必要なもの
⚠️ 離婚届を出す前に確認すべきこと
⚠️ 離婚届を提出すると撤回は原則できません。以下を必ず確認・合意してから提出しましょう。
- 1財産分与(預貯金・不動産・退職金など)の取り決め
- 2養育費の金額・支払い方法・期間
- 3親権・監護権の取り決め
- 4面会交流の頻度・方法
- 5慰謝料の有無と金額
- 6合意内容を公正証書に残す
公正証書の重要性
養育費や慰謝料の取り決めは口約束では不十分です。公正証書(強制執行認諾条項付き)を作成しておくと、不払い時に直接差し押さえができるため安心です。
📋 離婚届を出した後にすべき手続き
- 1子どもの戸籍変更(母親が親権者の場合、子は父の戸籍のまま)
- 2健康保険の切り替え(国保加入またはご自身の社保加入)
- 3運転免許証・パスポートの氏名変更(旧姓に戻る場合)
- 4銀行口座・クレジットカードの名義変更
- 5住民票の住所変更
- 6年金の変更手続き
執筆・監修
離婚ポータル事務局
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