離婚調停の申立て方法・費用・期間を徹底解説
[更新日]2026/04/18 33 -
夫婦間の話し合いで離婚がまとまらない場合、次のステップは「離婚調停」です。裁判所での手続きと聞くと難しく感じますが、調停は弁護士なしでも申し立てることができます。この記事では離婚調停の申立方法・費用・期間・成立率まで詳しく解説します。
離婚調停とは?どんな場合に使うか
離婚調停は家庭裁判所で行われる話し合いの手続きで、調停委員(中立的な第三者)が夫婦の間に入り合意を目指します。裁判と異なり、最終的には当事者が合意しなければ成立しません(強制力なし)。
調停を使うべきケース:①相手が話し合いを拒否している②離婚条件(財産分与・養育費・親権)で合意できない③DVなどで直接話し合いが難しい。調停は離婚以外にも養育費や面会交流だけを申し立てることも可能です。
調停の申立方法:手順を詳しく説明
①申立先:相手方(配偶者)の住所地を管轄する家庭裁判所②必要書類:夫婦関係調停申立書・戸籍謄本(全部事項証明書)・収入印紙1,200円・郵便切手(裁判所指定)③申立書の入手:裁判所のホームページからダウンロード可能(「夫婦関係調整調停申立書」)。
申立書には「申立の趣旨」(何を求めるか)と「申立の実情」(経緯・理由)を記入します。難しい法律用語は不要で、出来事を時系列で記述すればOKです。弁護士に依頼することも可能です。
調停にかかる費用と期間の目安
費用:申立手数料1,200円+郵便切手代(数千円)のみ。弁護士に依頼する場合は別途30〜60万円程度かかります。期間:申立から第1回期日まで約1〜2ヵ月待ちが一般的。その後1〜2ヵ月ごとに期日があり、平均3〜8回で終結します。全体で6ヵ月〜1年かかることが多いです。
調停の成立率は約30〜40%程度で、不成立となった場合は「審判」または「裁判」へ移行します。ただし離婚を求める場合は審判ではなく訴訟になります。
調停を有利に進めるためのポイント
①証拠を事前に準備する:相手の不倫・DV・収入などの証拠があると交渉で有利になります。②要求を優先順位付けしておく:譲れないものと妥協できるものを整理しておきます。③感情的にならない:調停委員は双方の言い分を聞くので、冷静に事実を述べることが大切です。④弁護士のサポートを受ける:特に複雑な財産分与や親権問題がある場合は弁護士の同席を検討してください。
離婚を決意したものの、相手が話し合いに応じてくれない、あるいは条件が折り合わないという状況で頼りになるのが「離婚調停」です。裁判所という公的な場で、中立な第三者である調停委員を介して話し合いを進めるこの手続きは、離婚を検討している多くの方にとって最初の公的な解決手段となります。本記事では、申立方法から費用・期間、当日の流れ、よくある疑問まで、離婚調停のすべてを徹底的に解説します。
離婚調停とは?どんな場合に使うのか
離婚調停とは、家庭裁判所において調停委員(通常は男女1名ずつ)が間に入り、夫婦間の離婚に関する話し合いをまとめる手続きです。正式名称は「夫婦関係調整調停(離婚)」といいます。
日本の法律では「調停前置主義」が採用されており、離婚に関する裁判を起こす前に、原則として調停を行わなければなりません(家事事件手続法第257条)。調停を利用するのが適切なケース:①相手が離婚に応じない、②慰謝料・財産分与・親権・養育費などの条件で合意できない、③直接話し合うと感情的になってしまう、④DVや精神的DVがあって直接交渉が怖い場合です。
調停の申立方法|申立先・必要書類・書き方
申立先:相手方(配偶者)の住所地を管轄する家庭裁判所です。相手方の同意がある場合は、申立人の住所地を管轄する家庭裁判所に申し立てることもできます。
必要書類
- 夫婦関係調整調停申立書(裁判所HPからダウンロード可)
- 申立人・相手方の戸籍謄本(発行から3ヵ月以内のもの)
- 収入印紙1,200円分
- 連絡用の郵便切手(裁判所によって異なるが概ね800〜1,000円分)
申立書の書き方:申立書には、申立の趣旨(離婚を求めるのか、条件についても調停を求めるのかなど)と、申立の実情(婚姻から現在に至るまでの経緯や離婚を求める理由)を記載します。難しく考える必要はなく、時系列に沿って事実を簡潔に書けば問題ありません。裁判所の窓口でも記載方法を教えてもらえます。
費用と期間の目安
費用:申立費用は収入印紙代1,200円と郵便切手代のみで、合計2,000〜2,500円程度と非常に安価です。弁護士に依頼する場合は別途弁護士費用(着手金20〜40万円程度)がかかります。
期間:調停は通常、月に1回のペースで期日が設けられ、解決まで平均6ヵ月〜1年程度かかります。争点が少ない場合は3〜4ヶ月で終わることもありますが、財産分与や親権で対立している場合は1年以上に及ぶこともあります。
成立率:調停の成立率は約30〜40%とされています。残りは不成立(審判や裁判へ移行)や取下げ等に分かれます。
調停当日の流れ|雰囲気・聞かれること・進み方
待合室での待機:裁判所に到着すると、申立人と相手方は別々の待合室に案内されます。法廷のような対面の場ではなく、相手と顔を合わせずに進めることができるのが調停の大きな特徴です。
交互の呼び込み方式:調停委員がいる調停室に、申立人と相手方が交互に呼ばれます。通常はまず申立人が15〜30分程度話し、次に相手方が呼ばれて同程度の時間話します。これを数回繰り返す形で1回の期日(約2〜3時間)が進みます。
聞かれること:初回は主に「離婚を求める理由と経緯」「子どもについての希望」「財産状況」などが確認されます。2回目以降は争点を絞り込みながら、条件の調整が行われていきます。
雰囲気:調停室は小さな会議室のような空間で、テーブルを挟んで調停委員2名と向き合う形になります。比較的落ち着いた雰囲気で話し合いが進みます。
調停委員との接し方|冷静に・事実を・時系列で
感情より事実を優先する:「あの人は最悪な人間だ」という感情論より、「〇年〇月に夫から△△という行為を受け、その証拠として〇〇があります」という事実ベースの説明が有効です。
時系列で整理して話す:「いつ・何が起きたか」を時系列に整理したメモを持参すると、話が分かりやすくなり、調停委員からの印象も良くなります。A4一枚程度の年表を作っておくとよいでしょう。
要求の根拠を明確に:「養育費は月15万円が欲しい」という要望だけでなく、「子どもの学費・習い事・医療費を試算するとこれだけかかる」という根拠を示すと、調停委員も相手方への説得がしやすくなります。
調停委員の「打診」を正しく理解する:調停委員が「相手方はこう言っています」と伝えてきたとき、すぐに返事をする必要はなく、「持ち帰って考えます」と言うことも可能です。
弁護士なしで調停できるか|本人申立のメリット・デメリット
離婚調停は弁護士なしでも申し立てることができます(本人申立)。実際、全体の申立件数のうち、本人申立の割合は5割前後に及びます。
本人申立のメリット:最大のメリットはコストです。弁護士費用(着手金・成功報酬で合計40〜100万円程度)が不要になります。
本人申立のデメリット:相手方が弁護士を立てている場合、法的知識・交渉力の差が生じやすくなります。感情的になりやすく、自分の主張を効果的に伝えられないリスクもあります。
自分でやる場合の注意点:争点がシンプルな場合は本人申立でも十分対応できます。一方、子どもの親権争い、多額の財産分与、DVやモラハラが絡む場合は、弁護士への相談・依頼を強くお勧めします。法テラスを利用すれば、収入が一定以下の場合に弁護士費用の立替制度を利用できます。
欠席・無視した場合どうなるか
相手方が欠席・無視を続けると「調停不成立」となります。相手方には正当な理由なく欠席した場合に5万円以下の過料が科される可能性がありますが、実際に過料が科されるケースは少ないのが現実です。調停不成立になった場合は、審判または裁判へと移行することになります。
注意:相手方が初回から連続欠席している場合でも、申立人側はきちんと出席し続けることが重要です。無断欠席をした側が「調停を真剣に受け止めていない」と記録されることは、その後の裁判において不利に働く可能性があります。
調停が不成立になった場合の次のステップ
| 項目 | 審判 | 裁判(訴訟) |
|---|---|---|
| 申立方法 | 家庭裁判所が職権で行う | 当事者が訴状を提出 |
| 成立条件 | 異議なしの場合に確定 | 判決(双方の主張を審理) |
| 期間 | 比較的短い(数ヵ月) | 1〜2年以上 |
| 費用 | 低い | 高い(印紙代・弁護士費用) |
離婚裁判では、民法770条が定める法定離婚事由(不貞行為、悪意の遺棄、3年以上の生死不明、強度の精神病、その他婚姻を継続し難い重大な事由)があるかどうかが審理されます。
調停中の生活費|婚姻費用調停の同時申立てをすすめる理由
別居して離婚調停を申し立てた場合、調停が長引く間の生活費が心配になります。このような場合に活用してほしいのが「婚姻費用分担調停」の同時申立てです。婚姻費用とは、別居中に収入の多い配偶者が少ない配偶者に支払うべき生活費のことで、民法760条に基づく義務です。
重要なポイント:婚姻費用は「申立てた月から」認められるのが原則です。別居してから長期間放置していると、その期間分はさかのぼって請求できないことが多いため、別居したらできるだけ早く申立てることが重要です。
婚姻費用の相場は、裁判所が公表している「養育費・婚姻費用算定表」に基づき算出されます。例えば夫の年収が600万円、妻の年収が100万円、子ども1人(10歳未満)の場合、婚姻費用の目安は月10〜12万円程度となります。
調停を有利に進めるためのポイントまとめ
- 証拠(通帳・メール・録音・診断書など)は事前に整理して持参する
- 自分の要求とその根拠を明確にしておく
- 調停委員への説明は感情論を避け、事実と数字で話す
- 婚姻費用調停を同時申立てして生活基盤を確保する
- 相手方が弁護士を立てている場合や複雑な案件は弁護士に相談する
- 初回期日前に、争点リストと自分の希望条件一覧を作成しておく
よくある質問Q&A
Q1. 調停の申立てをすると、相手にすぐ知られますか?
A. 申立て後、裁判所から相手方に呼出状が送付されます。DVなどで相手に住所を知られたくない場合は、事前に裁判所に申し出ることで住所の秘匿措置を取ることができます。
Q2. 調停中に相手と会うことはありますか?
A. 基本的に調停室に呼ばれる順番は交互であり、同席することはありません。待合室も別々です。DVやモラハラがある場合は、事前に裁判所に伝えておくと安全に配慮してもらえます。
Q3. 調停で決まったことは守らなくても大丈夫ですか?
A. いいえ。調停で成立した内容は「調停調書」として記録され、裁判の確定判決と同じ効力を持ちます。相手が約束を守らない場合は、強制執行の申立てが可能です。
Q4. 相手が遠方に住んでいる場合でも調停できますか?
A. 相手の同意があれば申立人の住所地の裁判所に申立てることができます。また、遠方の裁判所への出席が難しい場合は「電話会議システム」を利用した参加が認められる場合もあります。
Q5. 調停が成立した後、離婚届はどうすればよいですか?
A. 調停離婚が成立した場合、10日以内に離婚届を市区町村の役所に提出する必要があります。この場合、相手の署名は不要で、調停調書の謄本を添付して提出します。
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執筆
離婚ポータル事務局
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