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離婚届の不受理申出とは?一方的な離婚を防ぐ方法

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[更新日]2026/04/18 40 -

「勝手に離婚届を出されてしまうかもしれない」という不安を抱えている方へ。日本では、相手の署名を偽造した離婚届が提出されてしまうトラブルが実際に起きています。これを防ぐ手続きが「離婚届の不受理申出」です。この記事では手続き方法と注意事項を詳しく解説します。

不受理申出とは?どんな効果があるか

不受理申出は、本人が希望する場合に「自分の署名・押印がある離婚届を市区町村が受理しないようにする」手続きです。この申出を行うと、たとえ自分の署名がある離婚届が提出されても、市区町村は受理を保留し、本人に確認を取ります。

効果的なケース:①相手が勝手に署名を書いて届を出しそうな場合②まだ離婚の話し合いが終わっていない③離婚に同意していない。申出には有効期限がなく(本人が取り下げるまで有効)、費用は無料です。

申出の手続き方法

申出先:本籍地または現在地の市区町村の戸籍窓口②必要書類:申出書(窓口にある)・本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)③手続き時間:15〜30分程度。

申出は全国共通で有効です(本籍地以外の役所に届が出されても不受理になります)。離婚の問題が発生したら、できるだけ早めに申出することをおすすめします。なお、申出書は郵送でも提出できる場合があります(役所により異なります)。

不受理申出と離婚協議の進め方

不受理申出をしたからといって、離婚自体を拒否できるわけではありません。相手が離婚調停を申し立てれば、話し合いは続きます。ただし、時間を稼ぐことができ、冷静に対応できるメリットがあります。

一方、離婚に同意する気持ちが固まった場合は、不受理申出を取り下げてから離婚届を提出します。取り下げも同様に戸籍窓口で手続きできます。

離婚届の偽造が発覚した場合の対処法

すでに偽造された離婚届が受理されてしまった場合、「離婚の無効確認調停」を家庭裁判所に申し立てることができます。署名の筆跡鑑定・当時の行動記録などが証拠になります。また、偽造は私文書偽造罪(刑法159条)に該当する可能性があり、刑事告訴も視野に入れられます。

気づいたらすぐに弁護士に相談してください。時間が経つほど対応が難しくなります。

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不受理申出ができる人と申出の効力(戸籍法)

離婚届の不受理申出は、戸籍法第27条の2第3項に基づく制度で、本人の意思に反する離婚届が受理されることを防ぐために設けられています。申出ができるのは、届出の本人(夫または妻)のみであり、親族や代理人が本人に代わって申出をすることはできません。これは、不受理申出があくまで本人の意思を確認するための制度であり、第三者の判断で効力を発生させることが許されないためです。

申出の効力は、受理された時点から将来にわたって継続し、本人が取り下げるまで有効です。以前は6か月間という有効期限が設けられていましたが、平成20年5月1日の戸籍法改正により期間制限は撤廃され、現在では取り下げをしない限り半永久的に効力が続きます。申出が受理されている間は、仮に配偶者が署名押印のそろった離婚届を提出しても、市区町村長は受理することができません。ただし、裁判離婚(調停離婚・審判離婚・判決離婚・和解離婚・認諾離婚)の場合は、申立人の意思が裁判所で確認されているため、不受理申出があっても届出は受理されます。

また、不受理申出は離婚届だけでなく、婚姻届・養子縁組届・養子離縁届・認知届についても同様に行うことができ、身分関係の重要な変動を防ぐ手段として広く活用されています。

申出の具体的な手続き(申出書の書き方・提出先・必要書類)

不受理申出は、本人が直接窓口へ出向いて行うのが原則です。郵送や代理人による提出は認められておらず、これは本人確認を厳格に行う必要があるためです。やむを得ない事情で本人が出頭できない場合には、申出人が署名した申出書を他の人に持参させることもできますが、この場合は申出書の署名を本人が行ったかを確認するため、公証人の認証等が求められることがあります。

項目 内容
提出先 本籍地または住所地の市区町村役場の戸籍窓口
申出できる人 届出の当事者本人(夫または妻)
必要書類 不受理申出書、本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード・パスポート等の顔写真付き公的証明書)、印鑑(認印可)
手数料 無料
有効期間 取り下げるまで継続(期限なし)

申出書には、申出人の氏名・生年月日・住所・本籍、対象となる届出の種類(離婚届・婚姻届など)、配偶者の氏名などを記載します。用紙は市区町村役場の窓口で入手できるほか、自治体によってはホームページからダウンロードも可能です。本籍地以外の市区町村に提出した場合は、戸籍情報連携システム等を通じて本籍地に情報が送られ、本籍地で管理されるため、効力の発生にタイムラグが生じる場合があります。確実を期したい場合は本籍地へ直接提出するとよいでしょう。

申出の取り下げ方法(撤回するケースと手続き)

不受理申出を取り下げたい場合は、「不受理申出の取下書」を提出します。取下げもまた本人が直接窓口で行うのが原則で、本人確認書類と印鑑が必要です。取下げは、夫婦間で話し合いがまとまり、協議離婚届を提出することで合意した場合や、一度は不安を感じて申出をしたが関係が修復した場合などに行われます。

注意すべきは、取下げと離婚届の提出を同じ日に行う場合の順序です。取下書を提出した後でなければ離婚届は受理されないため、両者を同時に持参し、窓口で取下書を先に処理してもらうよう伝える必要があります。また、取下げを行うと効力は即時に失われ、再度申出をしたい場合は改めて手続きをしなければなりません。一度取り下げて気が変わったからといって自動的に復活することはない点に留意してください。

勝手に離婚届を出された場合の対処法(離婚無効の家事調停・人事訴訟)

不受理申出をしていなかった期間に配偶者が勝手に離婚届を提出し、受理されてしまった場合でも、本人の離婚意思がない以上その離婚は無効です。しかし、戸籍上はすでに離婚したことになっているため、法的に離婚を無効にする手続きを取らなければなりません。

まず行うのが家庭裁判所への「離婚無効確認の調停」の申立てです(家事事件手続法257条の調停前置主義)。調停では当事者双方が出席し、離婚の合意がなかったことを確認します。相手方が出頭して合意が成立すれば「合意に相当する審判」によって離婚無効が確定します。一方、相手方が調停に応じない、出頭しない、または争う姿勢を示した場合は、調停は不成立となり、人事訴訟として「離婚無効確認の訴え」を家庭裁判所に提起する必要があります。

訴訟では、離婚届の筆跡、提出の経緯、別居の有無、当時の夫婦関係など様々な証拠から離婚意思の不存在を立証します。勝訴判決が確定すれば、その判決書を添えて戸籍訂正の手続きを行うことで、戸籍を元の状態に戻すことができます。なお、勝手に離婚届を提出した配偶者には、私文書偽造罪(刑法159条)・同行使罪(刑法161条)・公正証書原本不実記載罪(刑法157条)が成立する可能性があり、刑事告訴の対象となります。

勝手に出された離婚届で生じる実害と回復手続き(戸籍訂正)

離婚無効が確定するまでの間、戸籍上は離婚した状態となるため、さまざまな実害が生じます。具体的には、戸籍の筆頭者でない配偶者が除籍され、婚姻時に称していた氏が変更になる、健康保険の扶養から外れる、税法上の配偶者控除が受けられなくなる、住宅ローンの連帯保証人の地位に影響が出るなどの不利益が発生します。また、離婚後に相手が再婚した場合には、後述のように重婚状態となり事態はさらに複雑化します。

離婚無効が確定したら、戸籍法116条に基づく戸籍訂正申請を本籍地の市区町村役場に対して行います。申請には、確定した審判書または判決書の謄本および確定証明書が必要です。訂正が完了すれば、戸籍上の離婚の記載は抹消され、婚姻が継続していた扱いに戻ります。ただし、戸籍には訂正の経緯が履歴として残る場合があるため、完全に痕跡を消すことは難しい点に留意が必要です。

なお、離婚無効が確定する前に相手方が別の相手と再婚してしまった場合、重婚状態となり、後の婚姻について取消しの問題が生じます。子どもが生まれていれば親子関係にも影響が及ぶため、早期に法的手続きを進めることが極めて重要です。

よくある質問

Q1. 不受理申出をしたことは配偶者に知られますか?

申出をした事実そのものが配偶者へ通知されることはありません。ただし、配偶者が離婚届を提出しようとした際に市区町村役場から不受理の連絡がなされるため、その時点で申出の存在が相手に判明します。申出の事実を知られたくない場合でも、届出があれば結果的に伝わる仕組みになっています。

Q2. 別居中で住民票を移した場合でも申出はできますか?

可能です。不受理申出は本籍地または住所地の市区町村役場に提出できるため、別居先の住所地でも手続きができます。ただし本籍地が遠方にある場合、本籍地への情報連携に数日かかることがあるため、DV被害等で一刻を争う状況であれば、本籍地へ直接提出するか、住所地の窓口で事情を説明し、速やかに本籍地へ情報が届くよう依頼するとよいでしょう。

執筆

離婚ポータル事務局

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