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養育費を払わない相手への法的対処法【内容証明・調停・強制執行】

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[更新日]2026/04/18 39 -

養育費の不払いは深刻な問題で、実際に支払いを受けていない元配偶者は全体の7〜8割に上るとも言われています。しかし泣き寝入りする必要はありません。この記事では養育費が払われない場合の段階的な対処法を、費用・手間とともに詳しく解説します。

STEP1:内容証明郵便で支払いを求める

まずは内容証明郵便で相手に支払いを求めます。内容証明は「いつ・どんな内容の手紙を出したか」を郵便局が証明する書類で、法的な証拠になります。記載内容:未払い期間・金額・支払期限・「期限までに支払いがない場合は法的手段を取る」旨。

費用:自分で作成した場合は郵便料金のみ(1,000円程度)。弁護士に依頼した場合3〜5万円程度。相手に心理的プレッシャーをかける効果があります。

STEP2:履行勧告・履行命令(家庭裁判所)

調停・審判・判決で養育費が決定している場合、家庭裁判所に履行勧告を申し立てられます。裁判所が相手に「払ってください」と勧告する制度です(強制力なし)。費用:無料。

それでも払わない場合は履行命令(10万円以下の過料)を申し立てられます。費用:無料。裁判所からの公的な圧力が加わるため、応じるケースも多いです。

STEP3:強制執行(給与・預金の差押え)

最も強力な手段が強制執行です。相手の給与・預金・不動産などを差し押さえて、強制的に回収します。公正証書(執行認諾条項付き)または調停調書・審判書・判決があれば申立できます。

特に給与の差押えは効果的です。養育費の場合、給与の1/2まで差押えが可能(通常の債権は1/4まで)。会社に裁判所から通知が行くため、相手へのプレッシャーも大きいです。費用:申立手数料数千円。弁護士に依頼すると5〜15万円程度。

2024年から始まった「第三者からの情報取得手続」の活用

2024年施行の改正民事執行法により、相手の財産情報を市区町村や年金機構から取得しやすくなりました。相手が勤務先を隠している場合でも、この制度で勤務先の年金加入情報から特定できます。

また、養育費の立替払い制度を設ける自治体も増えています(明石市・静岡市など)。お住まいの自治体に「養育費支援」について問い合わせてみてください。

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離婚後、合意した養育費を相手が支払ってくれないというトラブルは非常に多く、厚生労働省の調査では養育費を受け取れていない母子家庭は約7割にのぼるとされています。しかし、諦める必要はありません。日本では養育費の未払いに対して内容証明・調停・強制執行といった法的手段が用意されており、2024〜2026年にかけての法改正でさらに強力な手段が整備されました。この記事では、養育費を払わない相手への対処法を、状況別・ステップ別に詳しく解説します。

公正証書がない場合の対処法|まず養育費を法的に決め直す

養育費の未払い問題でまず確認すべきは「養育費が法的に有効な形で取り決められているか」です。口頭の約束や私的な書面のみの場合、強制執行を行うための「債務名義」がないため、直接強制執行の申立てはできません。

債務名義となるもの:①公正証書(強制執行認諾文言付き)、②家庭裁判所の調停調書、③家庭裁判所の審判書、④和解調書・判決書

方法①:公正証書を作成する(相手が合意する場合)
相手が合意しているなら、公証役場で「強制執行認諾文言付き公正証書」を作成しましょう。費用は養育費の総額によって異なりますが、目安として数万円程度です。この公正証書があれば、未払いが生じた際に即座に強制執行が可能になります。

方法②:養育費請求調停を申立てる(相手が合意しない場合)
家庭裁判所に「養育費請求調停」を申立てます。費用は収入印紙1,200円+郵便切手代のみです。調停で合意できれば調停調書が作成され、これが債務名義になります。調停・審判にかかる期間は通常3〜6ヶ月程度です。

STEP1:内容証明郵便で支払いを促す

債務名義がある場合の未払い対処は、まず内容証明郵便から始めるのが一般的です。内容証明郵便は、「いつ・誰が・誰に・何を通知したか」を郵便局が証明する書類で、法的効力の前段階として相手に心理的プレッシャーを与えます。

記載すべき内容:①未払いの養育費の金額・期間、②支払期限(通知から2週間〜1ヶ月以内)、③期限内に支払いがない場合は法的措置を取る旨

費用の目安:郵便局の窓口から送る場合、内容証明郵便の料金は基本料金+内容証明料440円+配達証明料320円で合計1,000〜1,500円程度です。弁護士に依頼して送る場合は3〜5万円程度かかりますが、弁護士名義での通知は心理的効果が高まります。

STEP2:履行勧告・履行命令を申立てる

調停調書・審判書など裁判所が作成した書類を債務名義としている場合、家庭裁判所に「履行勧告」を申立てることができます(家事事件手続法289条)。費用は無料です。勧告後も支払わない場合は「履行命令」の申立てができ(費用:収入印紙500円程度)、命令に違反した場合は10万円以下の過料が課される可能性があります。

STEP3:強制執行|給与・預金・財産の差押え

最も強力な手段が強制執行(差押え)です。債務名義があれば相手の財産・給与・預金を強制的に差し押さえることができます。

給与の差押え(最も効果的)
養育費は通常の債権と異なり、給与の2分の1まで差し押さえることができます(民事執行法151条の2)。一度差押えると、その後の未払いにも継続して効力が及ぶ「将来分の差押え」が認められており、毎月自動的に差し押さえられます。申立費用は収入印紙4,000円+予納郵券(3,000〜5,000円程度)です。

第三者からの情報取得手続(2024年〜)
2024年の民事執行法改正により、裁判所を通じて市区町村・年金機構・金融機関に勤務先・口座情報を照会できるようになり、相手が転職しても追跡しやすくなっています。

財産開示手続の強化(2020年改正)
2020年の改正により、財産開示手続への不正当な不出頭・虚偽陳述には刑事罰(6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金)が科されるようになりました。

養育費保証サービスの活用|民間保証の仕組みと費用

法的手続きを取る前に、または並行して活用できるのが「養育費保証サービス(民間の養育費保証会社)」です。支払義務者が養育費を払わなかった場合に、保証会社が代わりに立替払いしてくれます。

費用の目安:保証料は月額養育費の10〜15%程度が相場です。例えば月5万円の養育費の場合、月5,000〜7,500円の保証料が必要になります。

注意点:養育費保証サービスを利用するには、公正証書・調停調書など法的な取り決め書類が必要な場合がほとんどです。また、一部の自治体では養育費保証料の補助金制度を設けており、無料または低額で保証サービスを利用できる場合があります。

相手が無職・収入が少ない場合はどうなるか

「相手が無職だから養育費を取れない」と諦めている方も多いですが、必ずしもそうではありません。

「潜在的稼働能力」による算定
裁判所は、支払義務者が意図的に無職・低収入を選択している場合、現実の収入ではなく「潜在的稼働能力(働けば得られるはずの収入)」に基づいて養育費を算定することがあります。例えば、健康な30代男性が正当な理由なく無職の場合、少なくとも最低賃金水準の収入があると仮定して計算されます。

収入が少ない間は月1〜2万円という少額でも取り決めし、相手の収入が回復したら「養育費変更調停」で増額を求めることができます。相手が行方不明の場合も、住民票の附票を請求することで現住所を調べることができます。

養育費の消滅時効(5年)と過去分の請求

養育費には時効があります。調停調書・審判書・公正証書などで定まった養育費の時効は5年です(民法169条・民事執行法22条)。各月の支払期日から5年が経過すると、その月分の養育費請求権が消滅します。

時効の中断(更新)方法:①内容証明郵便による「催告」(6ヶ月間時効の完成を猶予)、②調停・訴訟の申立て(時効が更新)、③相手が一部でも支払った場合(債務承認として時効が更新)

2026年施行の法定養育費制度について

2024年の民法改正により、2026年5月から「法定養育費制度」が施行されました。離婚の際に養育費の取り決めがない場合でも、法律によって自動的に一定額の養育費請求権が発生する制度です。

法定養育費制度のポイント

  • 離婚届を提出した時点から自動的に法定養育費の請求権が発生する
  • 法定養育費は債務名義として扱われ、強制執行が可能
  • 法定養育費の額より高い金額を求める場合は、別途調停等で取り決めが必要
  • 父母が養育費の取り決めをした場合は、その合意内容が優先される

よくある質問 Q&A

Q1. 口頭で「養育費は払わなくていい」と言ってしまいました。後から請求できますか?
A. 子どもの扶養義務は親の合意で消滅させることはできないという考え方もあります。一度弁護士に相談されることをお勧めします。

Q2. 養育費の支払いが途中で一方的に減額されました。どうすればよいですか?
A. 取り決めた金額との差額分について、内容証明で残額の支払いを求め、応じなければ強制執行の申立てができます。相手が「収入が減った」と主張する場合でも、正式に「養育費変更調停」を申立てて裁判所で認めてもらうまでは元の金額を支払う義務があります。

Q3. 養育費は確定申告で控除できますか?
A. 養育費の支払い側は、支払った養育費を税務上の控除として申告することはできません。また、受け取る側にとって養育費は非課税所得であり、所得税の課税対象にはなりません。

Q4. 相手が再婚・再就職しました。養育費の増額を求めることはできますか?
A. 可能です。相手の収入が大幅に増加した場合、「事情変更」を理由に養育費変更調停を申立てることができます。

Q5. 養育費の強制執行にかかる費用と期間はどのくらいですか?
A. 申立費用は収入印紙4,000円と郵便切手代(3,000〜5,000円程度)で合計1万円未満と比較的安価です。弁護士に依頼する場合は着手金10〜20万円程度が別途必要です。給与差押えの場合、申立から差押えまで通常1〜2ヶ月程度かかります。

執筆

離婚ポータル事務局

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