【2026年4月施行】共同親権制度とは?離婚後の親権が選べるようになる法改正をわかりやすく解説
[更新日]2026/04/18 80 -
🚨 2026年4月1日から施行!離婚後の親権制度が大きく変わります
この記事では、2024年5月に成立した民法改正(共同親権制度の導入)の内容と、2026年4月から何がどう変わるのかをわかりやすく解説します。離婚を検討中の方・すでに離婚した方も必読です。
これまでの「単独親権」と何が変わるの?
日本では明治時代から100年以上、離婚後は父母のどちらか一方だけが親権を持つ「単独親権」制度が続いてきました。2024年5月の民法改正により、2026年4月1日から「共同親権」を選択できるようになります。
| 改正前(〜2026年3月) | 改正後(2026年4月〜) | |
|---|---|---|
| 親権の形 | 単独親権のみ | 単独または共同を選択可 |
| 決定方法 | 父母が協議・または裁判所 | 同左(合意または裁判所が決定) |
| DV・虐待がある場合 | 単独親権 | 必ず単独親権(保護規定あり) |
| 既離婚者 | 変更困難 | 共同親権への変更申請が可能 |
共同親権とは?具体的に何が変わる?
共同親権とは、離婚後も父母の両方が親権者となり、子どもに関する重要な決定を共同で行う制度です。
📋 共同親権で共同決定が必要になる事項(例)
- 子どもの進学・転校などの教育に関する決定
- 子どもの医療行為(手術・治療方針など)
- 子どもの住所の変更(引っ越し・海外移住など)
- 子どものパスポート取得
- 子どもの苗字の変更
⚡ 緊急時は単独で決定できる
子どもの生命・身体に関わる緊急事態(急病の手術など)は、共同親権であっても一方の親権者が単独で決定できます。また、日常的な子育て行為(食事・通院など)も監護する側の親が単独で行えます。
共同親権になる流れ
父母が協議して決める(協議離婚の場合)
離婚届に「共同親権か単独親権か」を記載する欄が新設されます。両方の合意があれば共同親権を選択できます。
協議が整わない場合は調停・裁判へ
共同・単独の合意ができない場合は家庭裁判所が判断します。裁判所は子の利益を最優先に、父母の関係・協力可能性などを考慮して決定します。
DV・虐待がある場合は必ず単独親権
配偶者への暴力(DV)や子どもへの虐待がある場合、裁判所は必ず単独親権を命じる保護規定が設けられています。被害者が共同親権を強いられることはありません。
すでに離婚した人はどうなる?
📌 施行前(〜2026年3月)に離婚した方へ
- 2026年4月以降、家庭裁判所に申請することで共同親権への変更が可能になります
- 変更には元配偶者との合意、または裁判所の判断が必要です
- 単独親権のままでいることも当然可能です(変更は任意)
- DV・虐待の事情がある場合は変更申請が却下されます
共同親権のメリット・デメリット
| ✅ メリット | ⚠️ デメリット・課題 |
|---|---|
|
|
よくある質問(Q&A)
Q. 相手が共同親権を希望しているが、私は単独親権を望んでいます。どうなりますか?
A. 合意できない場合は家庭裁判所が判断します。裁判所は子どもの利益を最優先に考慮します。DVや虐待の事情がある場合は、必ず単独親権が命じられます。
Q. 共同親権になると、子どもはどちらと暮らすの?
A. 共同親権と監護権(子どもと暮らす権利)は別物です。共同親権を選択しても、実際に子どもが生活する場所(監護者)は別途決める必要があります。多くの場合、どちらか一方が主な監護者となります。
Q. 2026年4月より前に離婚した場合、何か手続きは必要ですか?
A. 施行前に離婚済みの方は何もしなければそのまま単独親権が続きます。共同親権に変更したい場合のみ、2026年4月以降に家庭裁判所へ申請します。強制的に共同親権にされることはありません。
共同親権・単独親権、どちらを選ぶべきか?チェックポイント
2026年4月の改正民法施行により、離婚後も父母双方が親権を持つ「共同親権」が選択できるようになりました。しかし、すべての家庭に共同親権が適しているわけではありません。以下のチェックポイントを参考に、自分たちの状況に合った選択を検討してください。
共同親権が向いているケース
- 離婚後も元配偶者と冷静に話し合いができる
- 子どもが両親双方と良好な関係を維持している
- 居住地が比較的近く、連絡・協議がしやすい環境にある
- DV・虐待・ハラスメントの事実がない
単独親権が向いているケース
- 元配偶者からDV・モラハラ・虐待を受けていた経緯がある
- 連絡を取り合うこと自体が精神的苦痛になる
- 元配偶者が育児に無関心、または協力する意思がない
- 子どもが一方の親との接触を強く拒否している
DV・虐待がある場合の共同親権除外規定
改正民法では、DV(家庭内暴力)や子どもへの虐待が認められる場合、家庭裁判所は共同親権を認めないと明確に規定しています(民法819条の2第3項)。これは被害を受けた親子を守るための重要な安全弁です。
共同親権が除外される主な事由
- 配偶者に対する身体的暴力(DV)・精神的・経済的暴力(モラルハラスメント)
- 子どもへの身体的・性的・心理的虐待、またはネグレクト
- 過去にDV・虐待の事実があり、再発リスクが認められる場合
DV・虐待の被害者は、共同親権を求められても拒否する正当な権利があります。証拠(診断書・被害届・シェルターの記録など)を保全したうえで、弁護士に相談することを強くお勧めします。
共同親権における「日常的な決定事項」と「重要事項」の違い
共同親権では、子どもに関するすべての決定を毎回協議する必要はありません。改正民法は「日常的な行為」と「重要な事項」を区別しており、日常的な行為については同居親が単独で決定できます。
同居親が単独で決定できる「日常的な行為」の例
- 日々の食事・服装・生活習慣のしつけ
- 学校の宿題・習い事の出欠
- 軽微な体調不良時の市販薬の使用
双方の合意が必要な「重要な事項」の例
- 進学・転校・学校選択
- 手術など医療上の重要な判断
- 子どもの氏名変更・国籍に関する手続き
- 海外渡航・長期の住所変更
重要事項について意見が対立した場合は、家庭裁判所に調停・審判を申立てることができます。
よくある質問(FAQ)
Q. 共同親権になると、元配偶者と連絡を取り続けなければなりませんか?
日常的な連絡が常に必要になるわけではありません。日常的な育児判断は同居親が単独で行えます。ただし、進学・手術などの重要事項については協議が必要になります。連絡方法はメールやアプリに限定する、弁護士や第三者機関を介するなど、直接の接触を最小限にする方法を離婚協議書に明記しておくと安心です。
Q. 子どもが共同親権を拒否したら、どうなりますか?
子どもの意思は、家庭裁判所が共同親権の可否を判断する際の重要な考慮要素です。一般的に、子どもが15歳以上の場合は裁判所が直接意見を聴取します。15歳未満でも年齢・発達状況に応じて子どもの意思が尊重されます。子どもが強く拒否している場合、裁判所は単独親権を選択することがあります。専門家(弁護士・家庭裁判所調査官)に判断を委ねることが大切です。
📌 まとめ
2026年4月1日から、日本の離婚後親権制度が100年ぶりに大きく変わります。
- 離婚後の親権が「単独親権のみ」から「単独または共同を選択可能」に
- 父母が合意できない場合は家庭裁判所が子の利益を考慮して決定
- DV・虐待がある場合は必ず単独親権(保護規定あり)
- 施行前に離婚した方も、2026年4月以降に共同親権への変更申請が可能
- 新制度に対応した離婚条件の取り決めは、早めに専門家に相談を
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執筆・監修
離婚ポータル事務局
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