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離婚後の年金分割手続き完全ガイド【合意分割・3号分割の違いと請求期限】

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[更新日]2026/04/18 63 -

「年金分割」は離婚時の重要な権利の一つですが、知らずに請求しないまま時効になるケースが多くあります。合意分割・3号分割の違いから手続き方法まで、損しないための完全ガイドです。

🏦 年金分割とは?なぜ重要なのか

年金分割とは、婚姻期間中に納付した厚生年金の保険料納付記録を離婚時に分割する制度です。特に専業主婦・パート主婦の方にとって、老後の重要な収入源となります。

⚠️ 年金分割の請求期限は離婚成立日から2年以内です。2年を過ぎると請求できなくなるため、必ず手続きを忘れずに。

📋 合意分割と3号分割の違い

合意分割 3号分割
対象 婚姻期間中の厚生年金全般 2008年4月以降の第3号被保険者期間(専業主婦・扶養内パート)
分割割合 話し合いまたは調停で決定(最大50%) 自動的に50%
手続き 双方の合意または裁判所の決定が必要 一方(妻側)が単独で申請可能
相手の協力 必要 不要

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📝 分割できる年金の種類

分割対象は厚生年金のみ

年金分割で分割できるのは婚姻期間中の厚生年金(会社員・公務員)の保険料納付記録のみです。国民年金(自営業者の基礎年金)や企業年金・確定給付年金は対象外です。

🏛️ 年金分割の手続き方法

合意分割の手続き

  • 1年金事務所で「年金分割のための情報通知書」を取得
  • 2双方で分割割合を協議・合意
  • 3公正証書・合意書を作成するか家庭裁判所で調停・審判
  • 4年金事務所に「標準報酬改定請求書」を提出(離婚後2年以内)

3号分割の手続き

  • 1年金事務所または年金相談センターに申請
  • 2申請書類:標準報酬改定請求書、戸籍謄本、年金手帳(基礎年金番号がわかるもの)
  • 3相手方の同意・署名は不要
  • 4申請期限:離婚後2年以内

💰 分割後に増える年金額は?

分割後の年金増加額は婚姻期間・相手の収入によって異なります。試算はねんきんネットや年金事務所で確認できます。一般的に10〜30年間の婚姻で月1〜5万円程度の増加になるケースが多いです。

⚠️ 注意点と弁護士に相談すべきケース

  • 1相手が合意分割に応じない場合→家庭裁判所の審判で決定
  • 2相手が既に再婚している場合でも分割請求は可能
  • 3自営業者の夫と婚姻していた場合は3号分割は使えない
  • 4分割割合(按分割合)の交渉は弁護士に依頼すると有利

年金分割の対象となる年金・ならない年金(厚生年金/国民年金/企業年金の違い)

年金分割制度で分割できるのは、厚生年金(旧共済年金を含む)の報酬比例部分のみです。公務員や私立学校教職員の共済年金は2015年10月の被用者年金一元化により厚生年金に統合されたため、同様に分割対象となります。一方、以下の年金や給付は分割対象外であり、離婚時に配偶者へ移転させることはできません。

  • 国民年金(基礎年金):全国民共通の定額部分であり、個人ごとの保険料納付実績に基づき支給されるため分割されません。
  • 国民年金基金・iDeCo(個人型確定拠出年金):任意加入の上乗せ年金であり、年金分割制度の対象外です。
  • 企業年金(確定給付企業年金・確定拠出年金・厚生年金基金の上乗せ部分):原則として年金分割の対象外ですが、財産分与の対象財産として協議の俎上に乗せることは可能です。

つまり、自営業の夫婦(第1号被保険者同士)の場合は、そもそも年金分割制度を使う余地がない点に注意が必要です。

情報通知書の取得方法と読み方(年金事務所で取得・按分割合の参考値)

年金分割を検討する際には、まず「年金分割のための情報通知書」を取得します。最寄りの年金事務所で「年金分割のための情報提供請求書」を提出し、おおむね3〜4週間で郵送により交付されます。離婚前でも単独で請求可能で、相手方に通知されない運用も選択できます。

情報通知書には、対象期間の夫婦それぞれの保険料納付記録(対象期間標準報酬総額)と、按分割合の範囲(下限と上限)が記載されています。按分割合の上限は常に0.5(50%)で、下限は婚姻期間中の夫婦の納付記録の比率により異なります。合意分割では、この下限〜0.5の範囲内で割合を定める必要があります。

合意分割を家庭裁判所で決める手続き(調停・審判)

夫婦間で按分割合について合意できない場合は、家庭裁判所へ「年金分割の割合を定める調停」を申し立てます。離婚調停と併合して申し立てるのが一般的で、調停が不成立の場合は自動的に審判手続へ移行します。裁判所は特段の事情がない限り按分割合を0.5(上限)と定める運用が確立しており、夫婦の一方が専業主婦(夫)であっても原則として2分の1とされます。

調停・審判が成立したら、確定した日から原則2年以内に、調停調書(審判書)謄本と確定証明書を添えて年金事務所で「標準報酬改定請求」を行う必要があります。

分割請求の期限(離婚後2年)を過ぎた場合の例外

年金分割の請求期限は、原則として離婚成立日の翌日から2年以内です。この期間を経過すると請求権は消滅し、以後は分割を受けられないのが原則です。ただし、以下のような例外が法令上認められています。

  • 離婚後2年以内に調停・審判の申立てを行っていた場合、手続確定日から6か月以内であれば請求可能です。
  • 離婚成立から2年以内に相手方が死亡した場合、死亡日から1か月以内に限り請求できます。

「あと少しで2年になるが話し合いが進まない」という状況では、速やかに家庭裁判所へ申立てを行い、期限の中断効を確保することが重要です。

分割後に実際に年金を受給する時期と増額の目安

年金分割の手続が完了しても、即座に年金が支給されるわけではありません。分割を受けた側が自身の老齢厚生年金の受給開始年齢(原則65歳)に達してはじめて、分割後の報酬記録に基づく年金が支給されます。また、受給には原則として10年以上の受給資格期間が必要です。

モデルケース 婚姻期間 増額の目安(月額)
夫が平均年収500万円・妻が専業主婦 20年 約2.5万〜3万円
夫が平均年収700万円・妻が専業主婦 30年 約5万〜6万円
共働き(年収差200万円程度) 20年 約1万〜1.5万円

なお、分割を受けた側が先に死亡した場合、分割された記録は相手方に戻らず消滅する点にも留意が必要です。

よくある質問

Q1. 3号分割は相手の同意がなくてもできますか?

はい、2008年4月以降の第3号被保険者期間については、相手の同意なく単独で請求可能で、按分割合は自動的に2分の1となります。ただし2008年3月以前の期間は合意分割の対象となるため、両制度を組み合わせて請求する必要があります。

Q2. 内縁関係(事実婚)でも年金分割できますか?

原則として戸籍上の婚姻関係が必要ですが、第3号被保険者として認定されていた事実婚期間については、関係解消時に3号分割の対象となる場合があります。合意分割は婚姻届出のある夫婦に限られるため、事実婚の方は社会保険労務士や弁護士への相談をおすすめします。

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執筆

離婚ポータル事務局

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