養育費の相場はいくら?【2026年最新】年収・子供の人数別早見表と計算方法を解説
[更新日]2026/04/18 56 -
養育費とは?支払い義務と根拠
養育費とは、離婚後に子どもを養育しない親(非監護親)が、子どもの生活・教育・医療などに必要な費用を毎月支払うものです。子どもの権利として法律で定められており、親が離婚しても子どもへの扶養義務はなくなりません。
養育費は子どもが成人するまで(原則18歳まで)支払われますが、大学進学や子どもの状況によっては22歳まで延長するケースもあります。
📌 養育費の重要ポイント
- 相手が再婚しても、原則として養育費の支払い義務は続く
- 自分が再婚しても、子どもへの扶養義務はなくならない
- 取り決めを公正証書にすることで強制執行が可能になる
- 増額・減額は双方の収入変化などを理由に調停で変更できる
養育費の相場|裁判所の算定表をもとに解説
養育費の金額は、双方の収入・子どもの人数・子どもの年齢をもとに、家庭裁判所の「養育費算定表」を基準として決定されます。以下は目安となる月額の例です。
| 支払う側の年収 | 子ども1人(0〜14歳) | 子ども1人(15歳以上) | 子ども2人 |
|---|---|---|---|
| 200万円 | 2〜4万円 | 3〜5万円 | 3〜5万円 |
| 400万円 | 4〜6万円 | 5〜7万円 | 6〜8万円 |
| 600万円 | 6〜8万円 | 8〜10万円 | 10〜12万円 |
| 800万円 | 8〜10万円 | 10〜12万円 | 12〜14万円 |
※受け取る側の年収が100〜150万円程度の場合の目安。実際の金額は算定表と双方の状況によって異なります。
養育費の取り決め方|確実に受け取るために
口約束だけでは後になって「払えない」「そんな約束はしていない」というトラブルになりがちです。養育費は必ず書面で取り決めましょう。
📄 離婚協議書
夫婦間で合意した内容を文書化。ただし法的強制力は弱く、不払いの際は裁判が必要。
⭐ 公正証書(強くおすすめ)
「強制執行認諾文言付き公正証書」にすると、不払い時に裁判なしで給与・財産を差し押さえできる。
🏛️ 調停調書・審判書
裁判所での調停・審判で決まった内容は強制力あり。話し合いがまとまらない場合に利用。
養育費が未払いになったときの対処法
厚生労働省の調査では、養育費を継続的に受け取っているシングルマザーはわずか約3割というデータがあります。未払いになった場合は、早めに行動することが重要です。
内容証明郵便で催告する
支払いを求める意思を明確に伝え、証拠を残す。まず最初に行う手段。
家庭裁判所に履行勧告・履行命令を申し立てる
裁判所が相手に支払うよう勧告・命令を出してくれる(無料)。調停調書・審判書がある場合に利用可能。
強制執行(差し押さえ)を申し立てる
公正証書や調停調書があれば、給与・預金口座・財産を差し押さえられる。給与の場合は2分の1まで差し押さえ可能。
養育費保証サービスを利用する
民間の養育費保証会社が立替払いをしてくれるサービス。未払いリスクを回避できる。
⚠️ 2020年以降の法改正で差し押さえが強化
民事執行法の改正により、相手の勤務先・預金口座を裁判所が調査できる「第三者からの情報取得手続き」が新設されました。相手の財産が不明な場合でも差し押さえができるようになっています。
養育費の増額・減額が認められるケース
| 📈 増額が認められやすいケース | 📉 減額が認められやすいケース |
|---|---|
| 子どもの進学・医療費が増えた | 支払う側の収入が大幅に下がった |
| 支払う側の収入が大幅に増えた | 支払う側が再婚し扶養家族が増えた |
| 受け取る側の収入が大幅に下がった | 受け取る側が再婚し養子縁組した |
| 物価の大幅な上昇 | 受け取る側の収入が大幅に増えた |
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養育費の相場に影響する主な要因
養育費の相場は一律ではなく、複数の要因が組み合わさって決まります。以下の要因を正確に把握することが、適切な養育費を確保するための第一歩です。
1. 双方の収入(年収)
養育費の算定で最も大きな影響を持つのが、義務者(支払う側)と権利者(受け取る側)双方の収入です。義務者の年収が高いほど養育費は高くなり、権利者の年収が高いほど養育費は低くなります。収入には給与・ボーナス・不動産収入・副業収入なども含まれます。
2. 子どもの年齢
子どもが15歳以上になると食費・被服費・教育費などのコストが増加するため、算定表上の養育費も高くなります。離婚協議の際には、子どもが成長した後の費用増加も見越した取り決めを行うことが重要です。
3. 子どもの人数
扶養すべき子どもの数が増えるほど養育費の総額は増加しますが、1人あたりの金額は必ずしも比例して増えるわけではありません。
4. 教育環境・特別な事情
私立学校への通学、習い事、塾、障害や慢性疾患による医療費など、標準的な生活費を超える支出がある場合は、算定表の相場より高い養育費を求めることができます。
相場より高い養育費を獲得するための交渉術
- 義務者の収入を正確に把握する:源泉徴収票・確定申告書・通帳などを入手し、ボーナスや副収入も含めた実態収入を明らかにします。
- 子どもの実際の生活費を数字で示す:学費・塾代・習い事・医療費などを家計簿や領収書でまとめ、具体的に提示します。
- 将来の費用増加を根拠に加算を求める:段階的な増額条項(例:「子どもが15歳になった時点で月2万円増額」)を盛り込む交渉をします。
- 離婚の原因・有責性を活用する:相手方に有責性がある場合、相場以上の養育費を合意できるケースがあります。
- 弁護士を代理人に立てる:算定表の上限寄りの金額や追加の特別費用負担を引き出しやすくなります。
養育費の増額請求の方法と条件
一度取り決めた養育費でも、事情が変わった場合は増額を請求できます。
増額請求の手順
- まずは相手方に任意で交渉する(内容証明郵便での請求も有効)
- 合意できない場合は家庭裁判所に「養育費増額調停」を申立てる(費用:収入印紙1,200円程度)
- 調停不成立の場合は審判に移行し、裁判官が金額を決定する
増額が認められやすい主な事情
- 義務者の年収が取り決め時より大幅に上昇した(目安:2割以上の増加)
- 子どもが進学し、教育費が想定以上にかかるようになった
- 子どもが病気・けがで継続的な医療費が発生するようになった
- 権利者が失業・病気で収入が大幅に減少した
養育費保証サービスの活用
近年、民間企業が提供する「養育費保証サービス」が普及し、未払いリスクへの対策として注目されています。元配偶者が養育費を支払わなかった場合に、保証会社が代わりに立替払いし、その後保証会社が義務者に回収を行う仕組みです。
- メリット:未払いが発生してもすぐに支払いを受けられる。回収業務を保証会社が代行するため、元配偶者との直接交渉を避けられる
- 注意点:月額の保証料(養育費の10〜20%程度)がかかるため、受取額が減る。一部の自治体では保証料の補助制度を設けているため、居住自治体の制度を確認することをお勧めします
よくある質問(FAQ)
Q1. 相手が提示してきた養育費が相場より明らかに低い場合、どうすればよいですか?
裁判所の養育費算定表で適正額を確認し、双方の収入・子どもの年齢・人数をもとに「算定表によればこの金額が妥当です」と具体的に反論しましょう。相手の収入証拠書類(源泉徴収票・確定申告書)の開示も求めることが重要です。任意交渉で解決しない場合は、家庭裁判所に養育費調停を申立てることで、中立的な調停委員が間に入り解決を図ります。
Q2. 口約束だけで養育費を決めてしまいました。どんなリスクがありますか?
口約束による養育費の合意は法的な強制力がなく非常にリスクが高い状態です。未払い時に強制執行できない、金額・期間の「言った言わない」トラブルが起きやすい、消滅時効(5年)の問題があるなどのリスクがあります。今すぐ公正証書を作成することをお勧めします。
Q3. 養育費が未払いになった場合、どのように差し押さえますか?
公正証書(強制執行認諾条項付き)・調停調書・審判書があれば、裁判所に強制執行を申立てることができます。養育費の場合、給与手取り額の最大2分の1まで差し押さえが可能(一般の債権は4分の1)です。また、将来分についても一度の申立てで継続的に差し押さえられる「継続的給与差押え」が認められています。2020年の民事執行法改正により口座情報の照会もしやすくなっています。
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執筆・監修
離婚ポータル事務局
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