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親権と監護権の違いとは|どちらが重要で何が変わるか解説

この記事は約 8 分で読めます
[更新日]2026/04/18 32 -

「親権」と「監護権」は似て非なる概念で、離婚時の子ども問題を考えるうえで正確に理解しておく必要があります。特に共同親権が選べるようになる2026年以降は、この違いがより重要になります。この記事では親権と監護権の違い・決め方・どちらを主張すべきかを解説します。

親権と監護権の定義

親権とは子どもの「身上監護権」と「財産管理権」をまとめた権利です。具体的には、子どもの居所指定・職業許可・教育・財産管理などを行う権利・義務です。監護権(身上監護権)とは日常的に子どもの世話をする権利で、親権の一部です。

通常、親権者と監護権者は同じです。しかし、親権者を父・監護権者を母とするように分離することも家庭裁判所の審判等で認められる場合があります(稀なケースです)。

親権と監護権を分離するケース

分離が認められるケース:①親権者となる一方が海外在住・長期入院などで日常的な監護が困難②子どもが一方の親を強く希望しているが、法的な親権者としては別の親が適切な場合③調停での暫定的な措置として。

分離すると「監護親」が日常の教育・医療・生活を決め、「非監護親(親権者)」が重要事項(パスポート発行・手術同意など)を決める形になります。実際は複雑でトラブルになりやすいため、弁護士への相談が必須です。

親権者の決め方:重視されるポイント

家庭裁判所が親権者を決める際に重視するポイント:①これまでの監護実績(主に誰が世話をしてきたか)②子どもの意思(10歳以上は特に重視)③監護能力・環境(住居・経済力・精神的安定)④兄弟姉妹不分離の原則継続性の原則(現在の生活環境を維持できるか)。

性別よりも実際の養育実績が重視されるため、日頃から子どもの世話をしていた親が有利になります。

親権を取るために今すぐできること

子どもとの日常を記録する:保育園・学校の送迎・通院・食事・お風呂の記録を日記やスマホのメモで残す②子どもとの関係を深める:別居前から積極的にかかわる③相手の問題行動を記録する:DV・飲酒・育児放棄があれば証拠を集める④調停申立を急ぐ:相手が子どもを連れて別居した場合は「子の引渡し請求」を速やかに申立てる。

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離婚の際に必ずと言っていいほど問題になるのが「親権」です。特に子どもを持つ夫婦の離婚では、どちらが親権を持つかで激しく争いになるケースも少なくありません。しかし「親権」と「監護権」は別の概念であり、この違いを理解していないと不利な選択をしてしまうこともあります。また2026年には共同親権制度が施行され、親権の在り方が大きく変わっています。この記事では、親権と監護権の違い・決め方・争いになった場合の手続きまで、最新情報を交えて詳しく解説します。

親権とは・監護権とは|定義と違い

親権とは、未成年の子どもを養育・監護し、子どもの財産を管理し、子どもを代理して法律行為を行う権利・義務の総称です(民法820条〜824条)。親権には「身上監護権」と「財産管理権・代理権」の2つが含まれます。

監護権とは、親権のうち「身上監護」の部分、すなわち実際に子どもと一緒に暮らし、日常的な世話・教育・しつけを行う権利・義務のことです。父母が合意した場合は親権者と監護者を別々の人にすることができます(民法766条)。

項目 親権者 監護権者(分離の場合)
子どもとの同居 必ずしも同居しない 子どもと同居する
日常的な養育 監護権者に委ねる 実際に行う
法律行為の代理 行う(契約・手術同意など) 原則として行わない
財産管理 行う 行わない

2026年施行の共同親権制度|何が変わったか

2024年5月に民法が改正され、2026年5月より「共同親権」制度が施行されました。これは日本の家族法における約80年ぶりの大改正です。改正前は離婚後は必ず一方のみが親権を持つ「単独親権」しか選択肢がありませんでしたが、改正後は父母の合意または裁判所の判断により「共同親権」を選択できるようになりました。

共同親権のポイント

  • 父母の合意があれば協議離婚の際に共同親権を選択できる
  • 合意がない場合は、裁判所が「子の利益」を基準に単独・共同親権のいずれかを決定する
  • DV・虐待がある場合は共同親権は認められない(単独親権のみ)
  • 共同親権の場合、子の進学・手術・転居などの重要事項は原則として父母双方の合意が必要
  • 日常的な監護行為(食事・通院など)は監護親が単独で行える

注意点:共同親権を選択した場合、元配偶者との継続的な協議・合意形成が必要になります。DVや高葛藤の関係が続いている場合は、共同親権を選択することで精神的・生活上の負担が大きくなるリスクがあります。弁護士に相談のうえ慎重に判断することをお勧めします。

親権者の決め方|裁判所が重視する判断基準

協議離婚では父母の合意で親権者を決めますが、合意できない場合は調停・審判・離婚訴訟で裁判所が決定します。裁判所が親権者を判断する際の主な基準は以下の通りです。

①監護の継続性・現状維持の原則:離婚前から主に子どもの世話をしていた親(主たる監護者)が親権者に選ばれやすいです。

②監護実績:誰が日常的に食事・入浴・送迎・通院・学校対応などを担っていたかが重要です。育児日記・写真・学校との連絡帳などが証拠として活用されます。

③子どもの意思:10歳以上になると子ども自身の意思が重視されます。15歳以上は家事事件手続法により意見聴取が必須です。

④監護環境・経済力:住居の安定性・養育補助者の存在(祖父母など)・経済状況が考慮されます。ただし経済力のみで親権が決まることはありません。

⑤兄弟姉妹不分離の原則:兄弟姉妹を別々の親に分けることは子どもへの心理的負担が大きいため、原則として同じ親のもとで育てることが望ましいとされます。

⑥フレンドリーペアレント原則:相手方の親と子どもの関係を積極的に維持しようとする姿勢(面会交流への協力的態度)を持つ親が評価されます。

親権争いの手続きの流れ|調停から審判まで

ステップ1:親権者指定調停の申立て
家庭裁判所に「夫婦関係調整調停(離婚調停)」を申立て、その中で親権者についても話し合います。費用は収入印紙1,200円+郵便切手代。期間は平均6ヶ月〜1年程度。

ステップ2:家庭裁判所調査官による調査
家庭裁判所調査官が双方の家庭を訪問し、子どもへの面接・家庭環境の調査を行います。調査結果は「調査報告書」にまとめられ、裁判官の判断に大きく影響します。

ステップ3:審判
調停が不成立になった場合、審判に移行し裁判官が親権者を決定します。期間はさらに数ヶ月〜1年程度かかることもあります。

親権争いで証拠として有効なもの

  • 育児日記・通院記録・学校との連絡帳
  • 子どもの世話をしている写真・動画(日付入り)
  • 学校行事への参加記録
  • 家計管理の記録(子どもの教育費・医療費の支出記録)
  • 子どもの主治医・担任教師からの証言

父親が親権を取れるケース・取れないケース

日本では依然として親権者の約9割が母親とされていますが、父親が親権を取れるケースも存在します。

父親が親権を取りやすいケース

  • 離婚前から主に子どもの養育を担っていた(専業主夫・在宅勤務など)
  • 母親が育児放棄・虐待・アルコール問題・精神疾患などを抱えている
  • 子ども(特に15歳以上)が父親との生活を強く希望している
  • 父親側に祖父母など安定した養育補助者がいる

父親が親権を取りにくいケース

  • 離婚前の主な監護者が母親だった(仕事中心の生活をしていた)
  • DV・暴力行為の事実がある
  • 経済力は高いが実際の育児への関与が少なかった

父親が親権を取りたい場合は、離婚前から積極的に育児に関与し、その記録を残しておくことが最も重要な準備です。

親権者変更の条件|親権変更審判

一度決まった親権者であっても、事情の変更があれば家庭裁判所への「親権者変更調停・審判」申立てにより変更できます(民法819条6項)。変更が認められるためには「子どもの利益のために変更する必要性が高い」という事情の変更が必要です。

認められやすいケース:現親権者による虐待・育児放棄、行方不明・長期入院、再婚相手による虐待、子ども(特に15歳以上)の強い変更希望など。

認められにくいケース:単純な収入増加・環境改善のみを理由とする場合、現親権者の再婚のみを理由とする場合など。

親権を取るために今すぐできること

  1. 育児記録をつける:日付入りの育児日記・食事・通院・学校対応の記録を毎日残す
  2. 学校・保育園との連絡を密にする:担任との連絡帳のやり取り・PTA参加記録などを蓄積する
  3. 子どもとの良好な関係を維持する:無理に相手の悪口を吹き込まず、自然な親子関係の写真・動画を残す
  4. 相手の問題行動を記録する:DV・飲酒・育児放棄があれば証拠を集める
  5. 早めに弁護士に相談する:親権争いになりそうな場合は、離婚前から弁護士に相談し、戦略を立てることが重要

よくある質問 Q&A

Q1. 共同親権になると、子どもの学校を変える際に相手の同意が必要になりますか?
A. 原則として転校などの重要事項は共同で決定する必要があります。ただし「日常的な監護に関する事項」は監護親が単独で決定できます。遠距離転居を伴う転校は通常「重要事項」とされます。

Q2. 親権と戸籍は関係ありますか?
A. 直接の関係はありません。離婚後、母親が旧姓に戻り子どもを同じ姓にしたい場合は「子の氏の変更許可申立て」を家庭裁判所に申立てた後、入籍届を提出する手続きが必要です。

Q3. 調停・審判中の仮の監護者はどう決まりますか?
A. 「子の監護に関する審判前の保全処分(仮処分)」を申立てることで、仮の監護者を裁判所に定めてもらうことができます。緊急性が高い場合は1〜2週間程度で決定が出ることもあります。

Q4. 親権者は死亡した場合どうなりますか?
A. 単独親権者が死亡した場合、残された親が自動的に親権者になるわけではありません。家庭裁判所に「親権者変更」または「未成年後見人選任」の申立てが必要です。

Q5. 再婚した場合、連れ子の親権はどうなりますか?
A. 再婚しても連れ子の親権は変わりません。再婚相手が連れ子を養子にする(養子縁組)と、再婚相手も親権者になりますが、元の親権者の親権が消えるわけではありません。

執筆

離婚ポータル事務局

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