離婚後の健康保険の切り替え方法と保険料の目安
[更新日]2026/04/18 43 -
離婚すると健康保険の加入関係が変わります。特に相手の扶養に入っていた方は、自分で保険に加入し直す必要があります。手続きを放置すると保険証がない状態になり、医療費が全額自己負担になる危険があります。この記事では離婚後の健康保険手続きを詳しく解説します。
離婚後の健康保険の選択肢
離婚後の健康保険の選択肢は主に3つです。①勤務先の健康保険(社会保険):就職・転職した場合、職場で手続きを行います。②国民健康保険:自営業・フリーランス・無職の場合は市区町村で加入手続きをします。③任意継続被保険者:離婚前の職場の健康保険を退職後2年間継続できます(保険料は全額自己負担になります)。どの選択が最も費用を抑えられるかは状況によって異なります。
国民健康保険への加入手続き
国民健康保険の加入手続き:①市区町村の国民健康保険窓口へ②必要書類:健康保険喪失証明書(元の保険者から発行)・身分証明書・マイナンバーカード③手続き期限:扶養から抜けた日(離婚の翌日)から14日以内。
14日を超えても手続きは可能ですが、保険料は扶養から抜けた日まで遡って請求されます。早めに手続きを行いましょう。
保険料の目安
国民健康保険の保険料は前年の所得と居住市区町村により大きく異なりますが、目安として:年収200万円の場合:月額1.5〜2.5万円程度、年収100万円以下の場合:月額3,000〜8,000円程度(軽減措置適用後)。
離婚した年は収入が少なかった場合でも前年の所得が高いと保険料が高くなります。翌年以降に収入が下がれば保険料も下がります。また、低所得の場合は保険料の減額(2割・5割・7割減額)が適用されます。
子どもの健康保険の手続き
子どもを引き取る場合、子どもの健康保険も変更が必要です。自分が国民健康保険に加入する場合は子どもも同じ保険に加入します。就職して社会保険に加入する場合は子どもも扶養に入れることができます。
元配偶者の扶養に子どもを残すことも可能ですが、離婚後は連絡が必要になるため、自分の保険に加入させる方がスムーズです。
離婚後の健康保険の選択肢
離婚すると、配偶者の健康保険(被扶養者)から外れるため、自分自身で新たな健康保険に加入する必要があります。選択肢は大きく三つあります。
- 国民健康保険(国保):市区町村が運営する保険。自営業者や無職の方が対象。
- 任意継続被保険者制度:離婚前に加入していた会社の健康保険を最長2年間継続できる制度。
- 新しい勤務先の健康保険(社会保険):就職・転職先の職場で加入する健保組合または協会けんぽ。
どの保険が自分に合っているかは、収入・就業状況・保険料の金額などによって異なります。以下で各制度の詳細を確認しましょう。
国民健康保険への加入手続き
配偶者の扶養から外れた日(離婚成立日)から14日以内に、お住まいの市区町村の窓口で国民健康保険への加入手続きを行う必要があります。期限を過ぎた場合でも加入は可能ですが、保険料の支払い義務は資格取得日(離婚成立日)にさかのぼります。
必要書類
- 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード等)
- 離婚を証明する書類(離婚後に発行された戸籍謄本または離婚届受理証明書)
- 被扶養者から外れたことを証明する書類(社会保険の資格喪失証明書)
- マイナンバーがわかるもの
- 印鑑(自治体によって不要な場合もあります)
資格喪失証明書は、配偶者の勤務先または健康保険組合に発行を依頼します。発行に時間がかかる場合があるため、離婚が決まった段階で早めに依頼しておくと安心です。
任意継続被保険者制度のメリット・デメリット
任意継続とは、退職または扶養削除後も引き続き勤務先の健康保険に加入できる制度です。加入できる期間は最長2年間で、以下の条件を満たす必要があります。
- 扶養から外れる直前に、継続して2か月以上被保険者期間があること
- 資格喪失日から20日以内に申請すること
メリット
- これまで加入していた保険をそのまま使えるため、かかりつけ医の保険証が変わらない
- 保険組合によっては付加給付(高額療養費の上乗せ等)が継続される場合がある
デメリット
- 在職中は会社が保険料の半額を負担していたが、任意継続では全額自己負担となる
- 保険料は原則として退職時の標準報酬月額をもとに算定されるため、収入が下がっても保険料は下がりにくい
- 2年間の期限が終了すると国保または職場の健保に切り替える必要がある
収入が大幅に減少した場合は、国民健康保険の方が保険料が安くなるケースも多いため、両者を比較したうえで選択することを推奨します。
保険料の目安と計算方法
国民健康保険料は、主に「所得割」「均等割」「平等割」の三つの要素から構成されます。自治体によって料率が異なりますが、おおむね以下の式で計算されます。
| 算定項目 | 概要 |
|---|---|
| 所得割 | 前年の所得(収入-必要経費-基礎控除43万円)に料率をかけた額 |
| 均等割 | 被保険者1人につき定額(例:年間3万〜5万円程度) |
| 平等割 | 1世帯につき定額(自治体によって設定) |
例として、前年所得が200万円の単身世帯の場合、年間の国民健康保険料はおおよそ15万〜25万円程度(月額換算で1万2,000円〜2万円程度)になるケースが多いですが、自治体によって大きく異なります。正確な金額は住んでいる市区町村の窓口またはウェブサイトの試算ツールで確認してください。
子どもの保険証の切り替え
子どもを自分の扶養に入れる場合、子どもの保険証も切り替えが必要です。手続きの内容は加入する保険の種類によって異なります。
- 国民健康保険に加入する場合:子どもも同じ世帯で国保に加入します。加入届に子どもの情報も記載し、一緒に手続きを行います。
- 職場の社会保険に加入する場合:勤務先に「被扶養者異動届」を提出し、子どもを扶養として追加します。
子どもの保険証の切り替えが完了するまでの間、医療機関を受診する場合は窓口で手続き中である旨を伝え、後日精算に応じてもらえるか確認しましょう。自治体によっては、子どもの医療費助成制度(マル乳・マル子等)の受給者証も更新が必要になります。
収入が低い場合の減額・免除制度
離婚後に収入が大きく減少した場合、国民健康保険料の軽減・減免を受けられる場合があります。
法定軽減(均等割の軽減)
世帯の前年所得が一定基準以下の場合、均等割額が自動的に2割・5割・7割軽減されます。申請不要で自治体が判定しますが、確定申告または住民税申告を行っていることが前提となります。
非自発的失業者への軽減
会社都合退職(解雇・倒産等)の場合、前年給与所得を30/100とみなして保険料を計算する特例があります。離婚を機に退職した場合でも、退職理由が「会社都合」であれば対象となり得ます。ハローワークで交付される「雇用保険受給資格者証」を市区町村窓口に持参して申請します。
生活困窮者への減免
失業・病気・災害等で生活が著しく困難な場合、市区町村の裁量による保険料の減免制度が利用できる場合があります。窓口に相談し、減免申請書を提出してください。
よくある質問
Q. 離婚後も元配偶者の健康保険に加入し続けることはできますか?
A. いいえ、原則としてできません。健康保険の被扶養者になれるのは、法律上の配偶者・子・親族等に限られています。離婚が成立した時点で法律上の配偶者ではなくなるため、元配偶者の扶養から自動的に外れます。離婚成立後は速やかに国民健康保険・任意継続・新職場の健保のいずれかに切り替える手続きを行ってください。なお、離婚協議中(離婚届未提出の段階)であれば、婚姻関係は継続しているため、引き続き扶養に入ることは可能です。
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執筆
離婚ポータル事務局
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